コラムNo.4 価格設定について

アップデート: 2017/03/31

価格設定について。起業の相談を受けていて、よく受ける相談の一つです。今回は、その価格設定について、マーケティング理論を踏まえてコラムにしてみましたので、ご覧下さい。

1.変更できる価格とできない価格
価格設定は、経営者にとって大きな問題です。一度設定した価格を変更することは容易でない場合があります。数か月前に1万円でサービスを受けた顧客が、偶然それが半額になっているのを見つけたら、どう思うでしょうか?「あの1万円は、何だったんだ!」と怒るかもしれません。
価格には、変更できる価格(変更しやすい価格)とそうでない価格があります。毎日のように繰り返し買ってもらえる商品であれば、変更も可能でしょう。昨日売っていた野菜が今日は2割引になっていても、それほど大きな問題にはなりません。しかし、年に数回利用するかしないかの商品・サービスの場合は、信用に傷がつくことになりかねません。価格に対する信頼、事業に対する信頼が損なわれます。チラシや広告に、いつも割引のクーポンが付いている場合、正規の価格ではもはや購入してもらえないと考えてよいでしょう。商品が山ほどあり、「週替わりで何が値下げ対象となるか」といった「お楽しみ」の要素であればよいのですが、少数の商品・サービスでこれを行ってはいけません。

2.6つの価格設定方法
ここでは、6つの主要な価格設定方法を紹介します。
(1)マークアップ価格設定

コストに標準的なマークアップを加えることで、価格設定の基本です。

(2)ターゲットリターン価格設定

目標とする投資収益率(ROI)を生む価格を決定する方法です。

(3)知覚価値価格設定

売り手のコストではなく、買い手の知覚価格に基づく価格設定です。

(4)バリュー価格設定

高品質の提供物に極めて低い価格をつける方法。エブリデー・ロー・プライシングなどを指します。

(5)現行レート価格設定

競合他社の価格に基づいて決定される価格設定。寡占業界では業界の調和を考慮し、よく採用されます。

(6)地理的価格設定

地域によって価格を変える方法です。輸送コストや流通コスト、為替コストなどを考慮します。

3.値下げの罠

安易に値下げをしてしまうと、次のような事態が発生してしまいます。そうならないように、最初の価格設定は、諸事情を考慮した戦略的なものにして下さい。

(1)顧客から、値下げ商品の品質が悪いのではないかと思われてしまう。

(2)市場シェアを獲得できても、値下げでは顧客ロイヤリティを獲得できない。

(3)値下げに追随しない他者と比べ、経営体力的に長持ちしない可能性がある。

(4)価格に対する信頼を失う。ひいては会社に対する信頼を失うこともある。リピート購入できる商品・サービスで、既に購入した人も受益者となれれば、比較的不満は小さい。


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